Wada Y, Mizuno M, Nodasaka Y, Tamura M. The effect of enamel matrix derivative on spreading, proliferation and differentiation of osteoblasts cultured on zirconia. Int J Oral Maxilloac Implants. 27: 849-858,2012.

あけましておめでとうございます。

今回の論文は私の臨床と研究の集大成です。なぜかというと、私は卒業以来、臨床家としてはインプラント治療に重点を置いてきましたが、一方で、研究者としてもある一定の成果を上げてきたと思います。しかし私は臨床家として、大学人とは全く違う視点で、研究を行いたいと考えてきました。またそれは私にしかできないと考えてきました。私は前述のとおり現在のインプラントにおける骨造成法に疑問を抱いてきました。何とかしてもっと簡単に臨床に使える方法を開発したかったのです。そしてこの研究はInternational Journal of Oral and Maxillofacial Implants(JOMI)というインプラント臨床の最高の雑誌に掲載されました、

タイトルを見てわかるとおり、これはエムドゲインとインプラントというちょっと荒唐無稽な組み合わせのものです。以前の研究で、せっかくEMDについてはかなり研究を進めることができたので、これをインプラントに使えないかということを考えました。しかしご存じのとおり、EMDは歯周組織を再生するものであり、インプラントに使うのは「?」なのです。実際EMDをインプラントに用いた実験はin vivoでもin vitroでもほとんど報告されていないのです!(世界中で!)しかもその結果はどちらかというとネガティブなものでした。しかし我々はこれまでの研究で、EMDが骨芽細胞にpositiveに働くことに加えて、そのメカニズムも見つけたのです。

実験はチタンのディスク上で行いました。しかしそれだけではちょっと面白くないので、近年開発が進んできた、ジルコニアインプラントのモデルも作ることにしました。というのは当時CAD/CAMのブロックがかなり普及しはじめていて、その円柱状のものがディスクを作るのに最適で、しかもそれが骨芽細胞培養を行うディッシュのサイズにもぴったりだったのです!加工は技工士さんにお願いしました。まさに臨床家の発想です。

(続く・・・・・・)北医研発表 finalディスクの図.jpg

和田義行・和田歯科クリニック・札幌市南区藤野(日本口腔インプラント学会・専門医・指導医)